被害者の苦しみ
コミュニケーション不足解消やマンネリ化防止の為にもいろんな方法でパートナーとのコミュニケーションをとるのはもちろん悪い事ではないし、そのことを止める権利は誰にもないだろう。
それぞれが、自己責任の範囲で楽しんでくれればと思う。
ただ、それら思い出(画像や動画)を交際が終わった後、相手の承諾もなしに悪意の元、インターネット上に拡散させるのはやめてほしい。
一時的な感情や安易に行なった行為がどれだけ被害者を苦しめることになるのかを改めて考えて欲しいと思う。これは何もパートナー関係にある人達だけに限ったことではない。これだけインターネットが身近になっている以上、いつ自分の友人や家族、また自分自身がその被害を受けてもおかしくはない。
その大切な友人や家族が被害を受けない為にも、各々がリベンジポルノに対する知識、そしてそれによる被害者が受ける痛みや苦しみを認識することが必要だろう。
リベンジ・ポルノの被害によって起こる症状
PTSD(Post Traumatic Stress Disorder :心的外傷後ストレス障害)
強烈なショック体験、強い精神的ストレスが、こころのダメージとなって、時間がたってからも、その経験に対して強い恐怖を感じてしまう。突然、怖い体験を思い出す、不安や緊張が続く、めまいや頭痛がある、眠れないといった症状。それが何カ月も続くときは、PTSDの可能性がある。ストレスとなる出来事を経験してから数週間、ときには何年もたってから症状が出ることもある。
■PTSDの主な症状
1)侵入
・トラウマとなった体験が、自分の意思とは関係なくよみがえってくる。
・あたかも今、繰り返されているような行動や感情が生じる。(フラッシュ・バック)
・トラウマとなった出来事を象徴するようなきっかけにより、強い心理的な苦痛や生理的な反応(動悸、冷や汗、脱力感など)が生じる。
2)回避や麻痺
・トラウマとなった出来事を思い出させるようなもの(会話、場所、人物、活動など)からの回避。
・今まで興味を持っていたこと(趣味など)への関心がなくなる。
・ 周囲から孤立しているように感じる。
・感情が湧かなくなる。ぼうっとしている。
・将来が無くなってしまったように感じる。
3)覚醒
・ 不眠。眠ってもすぐに目が覚めてしまう。
・いらいらして怒りやすくなる。物事に集中できなくなる。
・いつもビクビクしてしまう。大きな音や声に非常に驚く。
(飛び上がる、逃げ出す)
■重度な症状
・対人恐怖症
・脅迫性障害
・慢性の抑鬱感
・摂食障害
・自殺願望
・リストカット
・薬の過剰摂取
・犯罪行為などへの耽溺
上記を見て分かる通り、リベンジ・ポルノの被害者はこれだけの症状を発症してしまうリスクがあるということだ。これらの症状はレイプの被害やイジメにあった被害者と極めて類似している症状であり、悪戯に行なっていいことではないと分かってもらえると思う。そして、身近な人達がこのような苦しみに遭わない為にも、リベンジ・ポルノという行為に対して考えていって欲しいと切に願っている。
公開日:
最終更新日:2015/08/22